要点: 広告やクリエイティブの裏には、それを配信しているメディアバイヤーがいる。Spytrendの「ウェブマスター」は、ドメイン、ファンページ、ピクセルのつながりを一つのプロフィールにまとめる。広告を一件ずつ追うのではなく、バイヤーの動きをまとめて見られる。
ウェブマスター:広告から配信元をたどる
「ウェブマスター」はSpytrendの機能の一つ。「広告」と「クリエイティブ」では個々の広告や素材が見えるが、その裏で配信しているメディアバイヤーの姿は簡単には見えない。10ほどのドメインから配信し、5~10のファンページを使い、ピクセルも変える。外からは別々の広告運用者に見えるが、実際には同じバイヤーか同じチームだ。
「ウェブマスター」は、そのつながりを一つにまとめる。共通のピクセル、ドメイン、page_idを手がかりに、同じ配信元につながる広告を一つのプロフィールに集約する。プランと上限は料金ページで確認できる。
見る対象が、ばらばらの広告から一人のバイヤー全体に変わる。使った組み合わせ、ドメイン、クリエイティブをまとめて見られる。相手はすでに自分の予算でテストしている。どれがうまくいったかを見て、なぜ機能するのかを分析できる。
フィルター:画像ではなく配信元を探す
フィルターは、クリエイティブ単体ではなく、それを配信する相手を探すために使う。
- ウェブマスター名またはUUIDで検索。ピクセル、ドメイン、ファンページは下のフィルターで検索できる。分かっている識別子を入力すると、紐づくウェブマスターを探せる。
- カテゴリーは案件のジャンル。ここではギャンブル。
- 並び替えは広告量や活動状況などで指定できる。
- 国は配信先の地域を示す。
- GEOシェア(私の設定は「シェア ≥ 90%」)は、細かいが便利な機能。ウェブマスターの「純度」を見るフィルターで、選択した国が配信量に占める割合を、設定した割合以上にする相手だけを表示する。30、50、70、90%または任意の値を設定できる。複数の地域に分散している相手を除き、一つの地域に集中している相手を残す。私はアルゼンチンを指定し、自分の対象の中で全体の90%を超えるトラフィックを配信している相手を確認した。
- プラットフォーム、言語、フォーマットも指定できる。
- 下部には日付範囲、ドメイン、ピクセルID、広告主に加え、便利な最小件数フィルターが二つある。総広告数と配信中の広告数だ。小規模な相手を除き、配信中のクリエイティブが数百件あるプレイヤーに絞れる。
検索結果の一行で分かること
条件に合う検索結果を見てみよう。一行ごとに、バイヤーまたはチームの概要がまとまっている。例はAgente365。名前は、そのドメインの一つから付けられる。ここではagente365.net。以下の数値は2026年9月時点のスナップショット。
- 名前とタグはAgente365 · net。その下にファンページ名(Aria Tumble)、[ADV]の表示が付いた広告主ID、ページIDがある。
- 数字付きのアイコンは、ドメインとPage IDの数を示す。30と26。
- カテゴリーと割合は「ギャンブル・ベッティング」44%、次いで「金融・銀行」17%。主に扱う分野と、その集中度が分かる。
- 地域とシェアはAR 100%。配信先はすべてアルゼンチンだ。
- クリエイティブのプレビューでは、広告のサムネイルから作風をすぐ確認できる。
- 右側の数字が、配信状況を示す。
- 総数は1,744。これまでに配信した広告の数だ。
- 配信中は53。現在動いている広告だ。
- 停止は1,691。すでに止まった広告だ。
数字の読み方
この数字から、バイヤーのテストの仕方が見えてくる。総数が多く、配信中が少なければ、積極的にテストして、うまくいかない広告を早く止めている。配信中の割合が高ければ、当たる素材を見つけている。配信中が少ない一方で停止が非常に多いのは、百件試しても残るのは数件だけという、トラフィックアービトラージではよくある形だ。
ウェブマスターの詳細カード
行をクリックすると、右側にウェブマスターの詳細が開く。
Agente365 · net(Aria Tumble、ID 956f7660…):
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総数1,359、配信中43、停止1,316。
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30日間の推移は配信開始数のグラフ。変化率は-80%で、直近の配信開始数はその前より大幅に減っている。いくつかの鋭い山が見える。まとめて配信を始めて止め、また始めたようだ。
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主な地域はAR 2K、US 2。ほとんどがアルゼンチン向け。
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ドメインは37(うち4つが配信中)、Page IDは39(うち11が配信中)。37のドメインと39のファンページが一つのプロフィールにまとめられている。関連の一部には「弱い紐付け」と正直に表示されているため、目視で確認したほうがよい。
カードの数値は検索結果の行(1,744 / 53 / 1,691、アイコンは30と26)と一致しない。行には保存済みの統計スナップショットが表示され、カードは開いたときに再計算する。
比較するためのもう一例
もう一人はArgrush · lol(Play and Win、ID ae1cbd7e…)。
- 総数2,837、配信中0、停止2,837。
- 地域はAR 100%。
- ドメインは4、Page IDは6(行のアイコン表示)。
二人を並べると、配信の仕方が違う。Agente365は総数1,744件のうち配信中が53件と少なく、少しずつ動かしている一方、30ドメインと26 Page IDの大きなネットワークを使っている。Argrushのネットワークはコンパクト(ドメイン4つ、Page ID 6つ)で、2,837件中配信中は0件。スナップショット時点ではすべて停止している。
「クリエイティブ」ボタン:バイヤーの素材をまとめて見る
「クリエイティブ」ボタンを押すと、そのウェブマスターが配信した素材をまとめて見られ、隣の「広告」ボタンからはその広告を見られる。データベース全体の広告ではなく、この人が実際に配信したものだ。
流れはシンプル。何千ドルもテストに使い、自分の地域で動く素材と組み合わせを見つけたバイヤーを探す。そのクリエイティブを開き、配信中の広告を確認する。相手は自分の予算で、アルゼンチンで何がうまくいくかを試している。あとは、なぜ機能するのかを分析する。
ボタンの下にはドメインとPage IDの一覧もあり、それぞれ開ける。その下には「ネットワークを結び付けた要因」ブロックがあり、どのファンページがどのドメインで広告を配信したかを示す。疑わしい関連には「弱い紐付け」と表示される。カードの一番下には「類似する相手を探す」ボタンがある。一人のバイヤーから、リンクに同じトラッカーパラメーターを使うほかの相手へ進み、調査対象を広げられる。
この機能のまとめ
「ウェブマスター」を使うと、「何を宣伝しているか」から「誰が宣伝しているか」へ視点を移せる。ドメイン、ファンページ、ピクセルに分かれているバイヤーの活動を一つのプロフィールにまとめ、配信総数、現在動いている数、停止した数、配信先を確認できる。「クリエイティブ」ボタンでは、そのバイヤーがテストした素材をまとめて見られる。
トラフィックアービトラージでは、これが競合を調べるための地図になる。広告だけでなく、その裏にいるバイヤーを見る。自分のジャンルと地域で長く集中的に配信している相手を探し、相手がすでにうまくいっていることを分析してから、自分の予算でテストする。
FAQ
「ウェブマスター」では何が見られる?
個々の広告ではなく、特定のバイヤーを丸ごと見られる。使った組み合わせ、ドメイン、クリエイティブもまとまっている。ドメイン、ファンページ、ピクセルに分かれた活動が、一つのプロフィールに集約される。
別々のドメインの背後に同じ人物がいると、どう判断している?
共通のピクセル、ドメイン、page_idのつながりをたどり、同じ人物が配信元だと判断する。
ウェブマスターの行にある数字は何を意味する?
総数はこれまでに配信した広告数、配信中は現在動いている数、停止はすでに止まった広告数だ。
「GEOシェア」フィルターは何に使う?
ウェブマスターの「純度」を見るフィルターで、選択した国が配信量に占める割合を設定値以上にする相手を表示する。たとえば90%に設定できる。複数の地域に分散している相手を除き、一つの地域に集中している相手を探せる。
ピクセルやドメインからウェブマスターを探すには?
「ウェブマスター」セクションのドメイン、ピクセルID、広告主フィルターを使う。分かっているドメイン、ピクセル、ファンページを入力して、紐づくウェブマスターを探せる。
「クリエイティブ」ボタンを押すと何が見られる?
そのウェブマスターが配信したクリエイティブをまとめて開ける。データベース全体の広告ではなく、そのバイヤーが実際に使った素材が対象だ。