要点: meta広告ライブラリでは、ログインせずに国、5つの広告カテゴリーのうち1つ、キーワードまたはFacebookページの正確な名前を選ぶだけで検索できます。ただし、業界での検索、同じ運営者が持つ複数のページやドメインの紐付け、広告のリーチの確認はできません。Spytrendの「ウェブマスター」では、それらを1つの運営者プロフィールにまとめて確認できます。

Meta広告ライブラリとは

Meta広告ライブラリは、Metaが提供・運営する公開の広告検索ツールです。今でもFacebook広告ライブラリと呼ぶ人は少なくありません。Facebook、Instagram、Messenger、Threads、Audience Networkに掲載される広告を確認できます。無料で、アカウントも不要です。呼び方にかかわらず、アクセス先はfacebook.com/ads/libraryです。

よくある使い方は、競合の名前を入力して広告を探すことです。別の入り口もあります。Facebookページの「ページの透明性」から開くと、そのページの広告に絞った状態でライブラリへ移動できます。

Meta広告ライブラリを3つの項目で検索し、結果を読む方法

検索時に指定できるのは3項目だけです。Metaが広告主について持つ情報を、何でも自由にテキスト検索できるわけではありません。以下では、米国を対象に「fitness」を「すべての広告」で検索しました。

  1. 国。 一度に選べるのは1か国です。「すべての国」は選べず、1回の検索で2つの市場を並べることもできません。
  2. 広告カテゴリー。 選択肢は5つです。「すべての広告」と、規制対象の特別カテゴリー4つがあります。後者は社会問題・選挙・政治、住宅、雇用、金融商品・サービスです。最後の項目は、2025年1月に対象が広がった旧「信用」カテゴリーです。それ以外の広告はすべて「すべての広告」に入り、その中に業界やニッチ別の分類はありません。
  3. 検索語。 キーワードか、広告主のFacebookページの正確な名前を入力します。キーワードは語順を問わず一致します。引用符で囲めば、語順を含めたフレーズで検索できます。「このニッチで広告を出している広告主を全員見たい」とは指定できません。手元にある語句か名前から探し始める必要があります。「フィルター」では言語、プラットフォーム、メディアの種類、掲載状況、日付別のインプレッションで結果を絞れますが、業界フィルターはありません。
  4. 結果を読む。 各広告カードにはクリエイティブ、掲載元のページ、ライブラリID、掲載プラットフォーム、「掲載開始日」が表示されます。EU域外の通常の商用広告には、広告費、インプレッション数、リーチは表示されません。広告費とインプレッションの範囲が表示されるのは、規制対象である社会問題・選挙・政治広告に限られます。リーチが表示されるのは、デジタルサービス法に基づくEU向け配信広告だけです。
Meta広告ライブラリで国を米国、カテゴリーを「すべての広告」、検索語を「fitness」に設定した画面。結果は50,000件超。各カードにはライブラリID、「掲載開始日」、プラットフォームのアイコン、EU向けの透明性に関する注記、「広告の詳細を見る」ボタンがあり、広告費やインプレッションは表示されていない
Meta広告ライブラリの画面。国、カテゴリー、キーワードで検索

検索の全体像はこれだけです。国を1つ、カテゴリーを1つ選び、キーワードかページ名を1つ入力します。特定のページが今出している広告なら、1分もかからず確認できます。米国で「fitness」を検索すると、その語を使った広告が50,000件以上出ました。得られるのは、同じ語を含む広告の山です。フィットネス業界の広告主一覧を作るには業界フィルターが必要ですが、ライブラリにはありません。

Meta広告ライブラリでは検索できない5つのこと

  1. 業界。 検索対象は広告内の文字どおりの語句だけです。「ブラジルでEC広告を出している全広告主」は探せません。フレーズを検索し、目当ての広告主がその語を使っていることを期待するしかありません。
  2. まだ把握していない広告主。 キーワード検索では、別の言い回しや、同じ訴求を新しい表現で書いた広告を見落とします。画像に埋め込まれた文字も対象外です。同じ運営者が別の法人や地域別ページを使っている場合も見つけられません。広告主を確実に探すには、すでに正確なページ名を知っている必要があります。
  3. 掲載が終わった広告。 EU域外では、通常の商用広告は掲載が止まるとライブラリから消えます。EU向けに配信された広告は、最後のインプレッションから1年間保存されます。社会問題・選挙・政治広告は7年間残ります。そのため、競合が3月に出していた広告と今の広告は比較できません。通常の商用広告について、その履歴は保存されないからです。
  4. 何人が見たかと、停止した広告がどれだけ掲載されたか。 掲載中のカードには「掲載開始日」があるので、その広告が出ている間は掲載期間を数えられます。これがライブラリで無料で得られる唯一の成果を推し量る手がかりです。開始日から90日たっても掲載中なら、広告主はその広告に費用を払い続けています。商用広告のリーチとインプレッションが公開されるのは、デジタルサービス法の対象となるEU向け配信分だけです。EU域外では、広告を止めるとカードも日付も消えます。
  5. 大量の結果を絞り込む近道。 並べ替えは基本的なもので、開始日の新しい順に限られます。広告主ごとの掲載中広告数、広告の総数、指定期間に新しく掲載された広告数では並べ替えられません。Spytrendの広告主一覧では、こうした順序で並べ替えられます。商用広告のエクスポート機能はありません。広告ライブラリレポートと広告ライブラリAPIが対象とするのは、社会問題・選挙・政治広告とEU向け配信広告です。アラートもないため、毎回空の検索欄から始めることになります。

ライブラリが得意なのは、特定の広告やページが何を伝えているかを確認することです。市場全体の動きは分かりません。その調べ方は、競合広告を調査する手順で確認できます。

調べたいこと Meta広告ライブラリ Spytrend
業界で検索 不可。広告内のキーワードかページ名で検索。5カテゴリーのうち4つは規制対象 可能。FacebookとTikTokの広告を、33のビジネスカテゴリーと342のサブカテゴリーで検索
複数のページとドメインを持つ同じ運営者 不可。検索はページごとで、同じ運営者のページやドメインの紐付けはない 可能。「ウェブマスター」でドメイン、ページID、共通のピクセルを1つのプロフィールに表示
広告停止後の履歴 EU域外では不可(EU向け配信広告は1年間、政治広告は7年間保存) 可能。運営者ごとに総数、掲載中、停止済みの広告数を表示(Withauvia:316,804/6/316,798)
掲載期間とリーチ 掲載中のカードに「掲載開始日」を表示。リーチはEU向け配信広告のみ 広告停止後も掲載中・停止済みの状態を保持
並べ替え、エクスポート、アラート 並べ替えは開始日のみ。政治広告とEU向け配信広告は広告ライブラリレポートとAPIでエクスポート可能。アラートなし 掲載中広告数、総数、指定期間の新規掲載数で並べ替え
料金 無料、アカウント不要 無料のStarterプランでは3か月より前のアーカイブ広告を閲覧可能。有料プランはspytrend.com/ja/pricingを参照
SpytrendのMeta向け「広告」セクションのフィルターパネル。米国と「語学学習」サブカテゴリーを適用すると310,388件が表示され、国とプラットフォームのフィルターの横に「ウェブマスター」「ドメイン」「ドメインゾーン」「ピクセルID」「広告主」の入力欄がある。Meta広告ライブラリの国と5カテゴリーによる検索には、これらのフィルターはない
Spytrendの「広告」セクションにあるMeta向けフィルターパネル

「ウェブマスター」で代わりに確認できること

Spytrendは自社サービスを次のように要約しています。SpytrendはFacebookとTikTokの広告を調査するプラットフォームで、2018年までさかのぼる広告アーカイブをAIで33のビジネスカテゴリーに分類し、広告主ごとに広告、ページ、ドメイン、国をすべて1枚のカードにまとめています。

「ウェブマスター」では、同じ広告主が使う複数のドメイン、Facebookページ、共通のピクセルを1つのプロフィールに紐付けます。紐付けは検索前に自動で行われるため、広告を1件見つけてから手作業でつなぎ合わせる必要はありません。

実際の運営者を確認するため、「ウェブマスター」を開き、「EC・小売」カテゴリーで絞ってWithauviaを選びました。このネットワークでは、3つのドメイン(withauvia.com、osimcarestore.com、curatedstyleco.com)と11個のFacebookページIDが、同じ運営者に紐付いています。そのうち現在アクティブなページIDは5個です。プロフィール上の広告は合計316,804件で、掲載中が6件、停止済みが316,798件。広告ライブラリには、商用広告についてこの掲載中・停止済みの内訳自体がありません。

このネットワークは、広告掲載をほぼ止めています。Meta広告ライブラリでは、今見えるのは掲載中の6件です。一方、こちらには過去に掲載された316,798件も記録されています。主な対象国はカナダ、オーストラリア、米国、英国、メキシコで、広告のタグは主に「EC・小売」です。

Spytrendの「ウェブマスター」にあるWithauviaの詳細パネル。広告は合計316,804件、掲載中6件、停止済み316,798件。紐付くドメインは3つ(withauvia.com、osimcarestore.com、curatedstyleco.com)、ページIDは11個(うち5個がアクティブ)。主な対象地域はカナダ、オーストラリア、米国、英国、メキシコ
Spytrendの「ウェブマスター」詳細パネル。Withauviaのネットワーク

これは上の2番目の問題、つまり別のドメインやページの背後に同じ運営者がいるケースへの答えです。3番目の、広告停止後の履歴が見えない問題にも対応します。ライブラリでは開始日付きの広告カードを1件ずつ見ます。ここでは、同じ運営主体に紐付くドメイン一覧、ページID一覧、広告の総数・掲載中・停止済み件数を確認できます。この内訳から、これまで出した広告のうち今も掲載されているものがどれだけあるかが分かります。この画面の背後では、FacebookとTikTokの広告がAIによって33のビジネスカテゴリー内の342のサブカテゴリーに分類されています。ライブラリにあるのは4つの特別カテゴリーと、分類されていない「すべての広告」だけです。

この確認だけでは分からないこともあります。ライブラリで試したのは、1か国での1キーワード検索です。広告ライブラリレポートとAPIは試していません。Withauviaも、1つのカテゴリーに属する1運営者です。このプロフィールから、同じような停止率が市場全体でどれほど一般的かは判断できません。

無料の検索にかかる時間

広告ライブラリは、既知の1ページが今出している広告を確認する役割を果たします。問いがそれより広がると、時間がかかります。競合1社を丁寧に調べるには、広告を1件ずつ開いて手で記録しなければなりません。ローンチ前に競合を一通り調べるなら、相手のページごとに同じ作業を繰り返します。ニッチの動きを追うなら、毎朝すべてのページを再確認することになります。代わりに監視してくれるアラートはありません。

Spytrendの有料プランではデータベース全体を検索できるため、空の検索欄から始める必要はありません。無料のStarterプランでは3か月より前のアーカイブ広告が見られ、支払う前に違いを確かめられます。プランの内容は料金ページで確認できます。「ウェブマスター」の画面を詳しく見たい場合は、「ウェブマスター」の使い方で一通り紹介しています。

facebook広告ライブラリでの検索だけで足りる場合、足りない場合

調べたいことが狭ければ、Facebook広告ライブラリでの検索だけで十分です。競合1社が今Facebook広告を出しているか確認する。誰かに聞いたキャンペーンを探す。広告を報告する前に、まだ掲載中か確かめる。対象が分かっている1社なら、適した無料ツールです。

市場全体について知りたいなら、それだけでは足りません。あるカテゴリーで活動中の広告主は誰か。その中で、調べる価値があるほど長く広告を出しているのは誰か。繰り返し目にする「別々の5ブランド」は、実は同じ運営者が持つ5つのページではないか。広告ごと、検索ごとに結果を返し、運営者の紐付けも履歴もエクスポートもないツールは、こうした問いに向いていません。そこで運営者単位の画面が役立ちます。実際の比較はSpytrendの競合広告調査ガイドで確認できます。

自分の競合でも試せます。facebook.com/ads/libraryを開き、国を選んで、競合1社の正確なページ名を入力してください。その会社のページをいくつ見つけられるか数え、すでに掲載が止まった広告を探します。次にSpytrendの無料Starterプランで同じ競合を検索し、結果を比べてください。

FAQ

Meta広告ライブラリとは何ですか?
Facebook、Instagram、Messenger、Threads、Audience Networkに掲載される広告を探せる、Meta自身が提供する無料ツールです。国と5つの広告カテゴリーから1つを選びます。カテゴリーは「すべての広告」と、規制対象の社会問題・政治、住宅、雇用、金融商品に関するものです。その後、キーワードか広告主のページ名で検索します。アカウントもログインも不要です。

Meta広告ライブラリは無料ですか?
はい、すべて無料です。Metaがfacebook.com/ads/libraryで提供しており、アカウント、ログイン、有料プランはありません。フィルター、広告カード、「広告の詳細を見る」の画面は誰でも使えます。ただし、広告を1件ずつ開いて手で記録する時間はかかります。

Meta広告ライブラリの検索では、業界やニッチで絞り込めますか?
絞り込めません。検索できるのは広告内の文字どおりの語句だけで、「EC」や「SaaS」のフィルターはありません。あるのは規制対象の4つの特別カテゴリー(社会問題・選挙・政治、住宅、雇用、金融商品・サービス)と、細分化されていない「すべての広告」です。Spytrendの「広告」では、33のビジネスカテゴリーと342のサブカテゴリーで絞り込めます。

Meta広告ライブラリでは、広告はどれくらいの期間表示されますか?
EU域外では、掲載されている間だけです。通常の商用広告は停止するとライブラリから消えるため、競合が前四半期に出していた広告を後から確認できません。EU向けに配信された広告は、最後のインプレッションから1年間保存されます。社会問題・選挙・政治広告は7年間残ります。

Meta広告ライブラリで広告費や掲載期間は分かりますか?
各カードに「掲載開始日」があるため、掲載中の広告なら掲載期間が分かります。EU域外の通常の商用広告には、広告費、インプレッション、リーチは表示されません。広告費とインプレッションの範囲が表示されるのは、社会問題・選挙・政治広告だけです。リーチは、デジタルサービス法の規則に基づき、EU向け配信広告で表示されます。

Facebook広告ライブラリの検索で、特定の広告主を見つけるには?
facebook.com/ads/libraryを開き、国を設定して、カテゴリーは「すべての広告」のままにします。検索欄に広告主の正確なページ名を入力し、候補からそのページを選んでください。そのページの掲載中広告がすべて「掲載開始日」とともに表示されます。「広告の詳細を見る」を開くと、ライブラリIDと掲載プラットフォームを確認できます。ページ名のスペルが違うと結果は出ません。

Meta広告ライブラリでの検索に、Spytrendの「ウェブマスター」はどう役立ちますか?
「ウェブマスター」は、Meta広告ライブラリでの検索に加えて、広告主のドメイン、Facebookページ、共通のピクセルを自動で1つのプロフィールに紐付けます。運営者ごとに広告の総数、掲載中、停止済みの件数が分かります。ライブラリでは広告カードが1件ずつ返され、同じ運営者の別のページやドメインは紐付きません。「ウェブマスター」では、それらをまとめて確認できます。